新着情報バックナンバー: 2014年


■ 2014 年 1 月 1 日(水) conv.command の修正

OS_X_versions.dmg を更新しました。conv.command 実行時にカレントフォルダが hoge.command (hoge: ベースネーム) に書き込まれないよう改悪していました。自動シェルスクリプト生成のための AppleScript、make_commands を使わないならば、アップデートする必要ありません。

■ 2014 年 1 月 3 日(金) RIETAN-FP のマイナーチェンジ

RIETAN-FP を急遽 v2.32にバージョンアップしたため、RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルで公開している三つのアーカイブファイルを更新しました。

v2.32では hoge.plt 中の every キーワードの引数をシンプルにするとともに、粉末回折パターンのシミュレーション結果を収めた hoge.gpd のフォーマットをパターンフィッティングの場合と同様なマルチブロック形式に変更しました。ブロック間には一つの空行を挟みます。Gnuplot では最初のブロックの番号を 0、その後のブロック番号を 1, 2, 3, … 、各ブロック中の最初のデータをポイント 0 と定義します。

さらに RIETAN-FP_manual.pdf 中の plot コマンドに関する説明を修正しました。

Gnuplot の最大のメリットは、フリーソフトウェアというだけでなく、hoge.plt の部分的変更により自分好みのグラフが得られることです。線・マーカーの色はもとより、目盛りの間隔や位置、タイトル、信頼度因子、コメントの記入など、様々なバリエーションが得られます。専用グラフ化ルーチンでは、こういった芸の細かいことはできません。Gnuplot のマニュアルを片手に挑戦してみてください。

■ 2014 年 1 月 7 日(火) Mac App Store 版 Jedit X を購入してしまった場合の救済措置

Mac App Store 版 Jedit X のオーナー様は、本日のブログエントリー「Jedit X Standard/Plus 上で RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境を使うためのノウハウ」をお読みください。お金が余っている方には、オリジナル版の購入をお奨めします。

■ 2014 年 1 月 11 日(土) 秀丸エディタのバージョンアップ

Windows 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境と DV-Xα 法計算支援環境の土台となっている秀丸エディタが v8.33にバージョンアップしました。頻繁に進化させ続けている姿勢は高く評価できます。

■ 2014 年 1 月 21 日(火) Windows 用 VESTA との互換性を確保

RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルで配付している documents.zip と Windows_versions.zip を更新しました。RIETAN-FP v2.3X に追加した gnuplot によるグラフ作成機能を VESTA v3.1.8(近日中にリリース)から利用するために Batch_files フォルダ中の Plot.bat を Plot_Hidemaru.bat (秀丸マクロ用) と改名するとともに、Plot.bat を VESTA との連携用に修正しました。これに伴い、RIETAN-FP_manual.pdf の関連部分も少々修正しました。

OS X 版の適合作業は現在進行中です。

RIETAN-FP と VESTA の密接な連携は、両者の機能向上と普及に大きな役割を果たしてきました。RIETAN-FP v2.32 とVESTA v3.1.8はその伝統を絶やすまいとする地道な努力がもたらした果実に他なりません。

■ 2014 年 1 月 28 日(火) OS X 用統合支援環境の利便性向上

RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルで配付している documents.zip と OS_X_versions.zip を更新しました。

RIETAN-FP_manual.pdf 中の *.ins, *.int, *.lst, .....をメタ構文変数 hoge を使い、hoge.ins, hoge.int, hoge.lst, .....と表現するよう改めました。同マニュアルは262ページになりました。

これまでは hoge.ins 中で NPAT = 1 (gnuplot によるグラフ作成) と設定し、Jedit X ベースの RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境上でグラフ作画マクロ Graph を実行しても、pdfcrop で hoge.pdf の余白はカットできませんでした。最近ついにその原因を突き止めたので、commands_common フォルダ中のシェルスクリプト graph.command を改訂し、/usr/texbin/pdfcrop が存在する(TeX Live 2013がインストールされている)場合は余白を切り取るよう改良しました。Gnuplot を RIETAN-FP に導入し始めてから4ヶ月、ようやく完成に漕ぎ着けたなぁという気分です。

昨日 VESTA v3.1.8が公開されました。この新バージョンは RIETAN-FP v2.32との互換性を念頭に置いて開発されたことを申し添えておきます。

■ 2014 年 2 月 17 日(月) 謎のアップデート

RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイル Windows_versions.zip と OS_X_versions.dmg を更新しました。情報機構セミナー「粉末X線・中性子回折と XAFS による平均・局所構造解析」(3月25日、東京)の参加者に特典として伝授する裏技二つを実装しました。Windows バージョンでは、必要に迫られ UNIX コマンド tr.exe を追加しました。ついでに MPF 解析用 bash スクリプト MPF_multi.command も微修正しておきました。

さほど手間はかかるまいと高をくくっていましたが、結局半月余りもシェル芸に興じていたことになります。スクリプトをあれこれいじり倒し、第三者には意味不明の呪文を書き込むのは楽しすぎますね。

さらに、Windows 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境の使用に伴い検索バッファの内容が消えてしまうという副作用を完全に消し去りました。同支援環境の実体である秀丸マクロの実行直後に検索バッファ(serchbuffer と searchoption)を記憶し、マクロ終了直前に setsearch 文で復元させるようにしたのが奏功しました。DV-Xα 法計算支援環境も同様に改善する予定です。

ついでに記しておきますが、秀丸エディタが本日 v8.34にバージョンアップしました。

■ 2014 年 2 月 20 日(木) 超弩級の利用実績を誇る VESTA

ブログエントリー「VESTA に関する論文の被引用数の年次変化」を投稿しました。Gnuplot で作成した棒グラフをご覧ください。VESTA がどれほど多くの研究成果に貢献しているかが実感できるでしょう。

■ 2014 年 2 月 25 日(火) Jedit X のマイナーチェンジ

OS X 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境の土台となっているテキストエディター Jedit X が Rev.2.39にバージョンアップしました。同支援環境を利用するため新たに購入する場合は、必ずオリジナル版を選択するようにしてください。

■ 2014 年 3 月 17 日(月) DV-Xα 法計算支援環境の配付ファイルを更新

DV-Xα 法計算支援環境の配付ファイル DV-Xa.zip をアップデートしました。秀丸マクロは実行時にファイル・検索ヒストリーを消去してしまうため、マクロ実行直後にヒストリーを保存し、マクロ終了直前に復元させるようにしました:

//マクロ先頭
$s = searchbuffer;
#f = searchoption;
・・・・・
//マクロ最後
setsearch $s, #f;

Windows 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境の改訂の方は、しばらくお待ちください。

■ 2014 年 3 月 26 日(水) 最終セミナー

昨日、「粉末X線・中性子回折と XAFS による平均・局所構造解析」セミナーが無事終了しました。通常より30分時間延長して17時まで講義する予定でしたが、サービス精神を発揮し、17時以降も1時間弱、質問に答えました。ざっと4時間は立って話しましたが、平気でした。三月中はずっとインフルエンザにおびえながら過ごしましたが、幸い健康を害することなく講師を務めることができ、安堵しました。

情報機構のスタッフによると、2013年度に開催した全情報機構セミナーのうち、集客数で2位だったそうです。とは言え、ヘルスケア・化学・電気系では最多で、1位との差はわずかでした。奇を衒った企画など立てたりせず、素直に粉末回折に関する講習会にしておけば、トップの座を獲得できたでしょう。しかし望外の数のお客様に参加していただけたので、満足しています。

営利目的のセミナーは今回をもって卒業させていただきました。今後は、無料あるいは大学・学会主催の講習・講演会でお目にかかりましょう。

情報機構セミナーは交通至便の会場を用意し、全スライドをきれいにカラー印刷・製本して参加者に配付してくれるのが気に入り、計5回も開催していただきました。拙作ソフトの普及に多大な貢献を果たしてくれたことを深謝します。東日本大震災に直撃され、やむを得ず中止したセミナーの代替講習会(2012年7月2日)で、未だかつてない驚異的な集客数を達成したことが良い思い出となりました。

■ 2014 年 4 月 7 日(月) RIETAN-FP、秀丸マクロ、MPF_multi.command のマイナーアップデート

RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルで公開している三つのアーカイブファイルを更新しました。

私は本年1月に縁あってスペクトリス(株)パナリティカル事業部の特別顧問に就任しました。そこで初仕事として、パナリティカル製X線回折装置で測定したデータを XML (Extensible Markup Language) フォーマットで記録したファイルを直接読み込めるようにし、RIETAN-FP v2.33としてリリースしました。マルチブロックのファイルでも入力できます。強度データが複数のファイルに記録されている場合は、単一ファイルとして合併すれば大丈夫です。強度ファイルの種類を表す変数は NINT = 12とします。また hoge.fos 中のコメント PRIMA を Dysnomia に修正するとともに、入力ファイルの雛形 hoge.ins はすべて更新しました。

Windows 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境環境のファイル・検索ヒストリーが秀丸マクロ実行後に消去されてしまうという不具合(3月17日参照)を解消させました。

さらに MPF 解析用シェルスクリプト MPF_multi.command が出力するログファイル hoge.log の冒頭に hoge.fos 中の重要な設定(a, b, c 軸方向の分割数、単位胞中の電子数など)を出力するよう改善しました。こうしておけば、MPF 解析終了後に不適切な入力データが一目でわかります。

これらの改訂に伴い、三つのマニュアル RIETAN-FP_manual.pdf, MPF_multi_Win.pdf, MPF_multi_Mac.pdf を少しずつ修正しました。MPF_multi_Win.pdf と MPF_multi_Mac.pdf には 単位胞の適切な分割数を知るための手軽な方法を追記しました。XML フォーマットに関する詳細については、RIETAN-FP_manual.pdf 中の16.4.13を参照してください。

■ 2014 年 4 月 16 日(水) PANalytical 粉末X線回折セミナーでの特別講演

先日も述べた通り、私は現在、スペクトリス株式会社 PANalytical 事業部の一員として活動中です。来月に同社主催の無料セミナーで講演することが決まりましたので、お知らせします。

PANalytical 粉末X線回折セミナー
2014年5月20日(火): WTC コンファレンスセンター(東京、浜松町)
2014年5月23日(金): 千里ライフサイエンスセンター(大阪、千里中央)

泉 富士夫「RIETAN-FP・VENUS システムで検証した PIXcel3D のパフォーマンス」

PIXcel3D は欧州原子核研究機構が議長を務める Medipix2 共同プロジェクトが開発した、非常に高い角度分解能 (ピクセルサイズ: 55 μm)、ダイナミックレンジ (> 1010)、エネルギー分解能を兼ね備えた半導体検出器です。本講演では、PIXcel3D により 1D モードで測定した CeO2シメチジンの粉末X線回折データを OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システム(RIETAN-FP、RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境、MPF_multi.command、DysnomiaVESTA)で解析し、PIXcel3D の性能を評価した結果を詳しく報告します。

CeO2 については、イメージングプレートを用いて測定した放射光データと分解能 Δd/d を比較し、PIXcel3Dd > 0.825 Å の領域でイメージングプレートを凌駕する Δd/d を与えることを確認しました。一方、シメチジンのデータは EXPO2013 による構造モデルの導出、リートベルト解析、MEM に基づくパターンフィッティング (MEM-based Pattern Fitting: MPF) によりテストしました。MPF で求めた電子密度分布を VESTA で可視化したのは言うまでもありません。

講義に使用するスライドは印刷して参加者に差し上げる予定です。特性X線を用いる粉末回折装置で測定した強度データの解析技術に関する理解を深めていただく、またとない機会ですので、ぜひご参加くださるようお願いいたします。

■ 2014 年 4 月 30 日(火) VESTA に関する文献の総被引用数が 1,700 超え

本日、VESTA に関する文献三つの被引用数の合計が 1,708 に達しました。1,606 → 1,708 に要した日数は 69 日でした。2014年の通算で500を越えるのは間違いありません。

■ 2014 年 5 月 24 日(土) PANalytical 粉末X線回折セミナー、無事終了

5月20日(東京)と5月23日(大阪)の PANalytical 粉末X線回折セミナーは盛況でした。中でも大阪会場は想定外の人気で、急遽、席を増やして参加希望者全員をなんとか受け入れました。中には、遠く九州からお越しくださった人たちもいました。

本セミナーは集客請負人としての力量を問われる試金石とみなしていたので、盛り上げに貢献でき、ほっとしました。両日ともターミナル駅に隣接した立派な超高層ビル内で講演できたのも良い経験でした。ご参加いただいた方々に厚く御礼申し上げます。

■ 2014 年 5 月 26 日(月) 「RIETAN-FP・VENUS システムの化学教育への応用」

本日、上記タイトルのエントリーをブログに書き込みました。RIETAN-FP・VENUS システムが研究・開発ばかりでなく、結晶構造の三次元的理解を通じて教育にも貢献しうることを強調しています。

■ 2014 年 5 月 30 日(金) 恒例の一里塚通過報告

生涯総被引用数が 13,024 となり、13,000 超えを果たしました。昨年の8月19日には12,004でしたから、1,311/年ものハイペースで突き進んだことになります。被引用数/年がここ数年、増加の一途をたどっているのは、自分の年齢を考慮すると快挙といってよいでしょう。

とは言え、20,000という遠大な目標(2013年8月19日参照)にはまだ遠く及びません。とりあえず、その前に立ちはだかる関門(15,000)の突破を目指します。

■ 2014 年 6 月 13 日(金) RIETAN-FP・VENUS システムの活用に関するセミナー

7月8日の午後に RIETAN-FP・VENUS システムによる結晶構造の精密化、すなわちリートベルト解析と MPF (MEM-based Pattern Fitting) について講演します:

第13回 ナノ構造研究所 材料計算セミナー
2014年7月8日 (火): ファインセラミックスセンター(名古屋市熱田区)

泉 富士夫「RIETAN-FP によるリートベルト解析」&「RIETAN-FP・VENUS システムによる MPF 解析」

これまで材料計算セミナーは、主に第一原理計算をテーマとして開催されてきました。粉末回折データの解析技術が取り上げられるのは、今回が初めてでしょう。

私の所属が名工大だけでなく PANalytical となっていることからもわかるように、5月20・23日に東京と大阪で開催した PANalytical 粉末X線回折セミナーを肥大成長させた、盛り沢山の内容となっています。三大都市で相次いで同様の講演を行うことができ、光栄の至りです。交通の便が比較的良い場所であり、なおかつ無料ですので、中京圏および周辺の方々は奮ってご参加ください。定員に限りがありますので、参加登録はお早めにどうぞ。

■ 2014 年 6 月 19 日(木) Mac 用 TeX に関する文書の改訂

公開されたばかりの MacTeX-2014 に適合させるために「Mac 用 TeX による英文・和文のタイプセット」を改訂しました。ヒラギノフォントの使用と PDF ファイルへの埋め込みを追記しました。私にとって MacTeX は最重要の基幹ソフトウェアです。この偉大なフリーソフトウェアなしには、研究生活が成立しません。各種マニュアル類が問題なくタイプセットできることを確認しました。

本日、RIETAN-2000/FP に関する文献二つ (Izumi & Ikeda, 2000; Izumi & Momma, 2007) の合計被引用数が 2,202 に達し 2,200 を越えたことも、ここで報告しておきます。

■ 2014 年 6 月 24 日(火) ニュース二件

「CO ハイドレート中のゲスト分子の不規則配置を MEM で可視化」というエントリーをブログに書き込みました。

本日、VESTA に関する文献三つの被引用数の合計がちょうど1,800に達しました。1,708 → 1,800に要した日数はわずか55日でした。

■ 2014 年 6 月 30 日(日) ブログ選集のエイリアス

ブログ選集の中身をそっくりコピーした「えり抜きエントリー選集」を常に「お知らせ+活動記録+たわごと」ブログのトップに常駐させることにしました。

最近、上記ブログへのアクセス数がとみに増えており、時には一万/日に迫ることさえあります。この勢いがいつまで続くのかは定かでありませんが、倉庫に空しく埋もれている過去のエントリーにぜひ目を通していただきたく、エイリアスを置くことにしました。

■ 2014 年 7 月 2 日(水) NIMS のために被引用数を稼ぎまくる最強トリオ

2006年〜2014年6月30日の間に発表された物質・材料研究機構(NIMS)発の全論文について、被引用数を CrossRef で調べてみました。被引用数300以上の論文は10報です。そのうち VESTA 2 の論文 (Momma & Izumi, 2008; DOI: 10.1107/S0021889808012016) が2位に大差をつけて1位に、VESTA 3 の論文 (Momma & Izumi, 2011; DOI: 10.1107/S0021889811038970) が6位にランクインしました。

国際会議の proceedings に掲載された RIETAN-FP に関する論文 (Izumi & Momma, 2007; DOI: 10.4028/www.scientific.net/SSP.130.15) は検索の対象となっていません。仮に proceedings の論文もヒットするのでしたら、3位に入った勘定になります。RIETAN-2000/FP に関する論文を合わせると、過去8年連続で200/年前後の被引用数を保っているのですから、驚異的な持続力です(「RIETAN vs. Z-Rietveld」参照)。我々の開発したソフトウェアがこれほど多くの研究成果に貢献したことを誇りに思います。

一般に、科学技術ソフトウェアについての論文は被引用の「半減期」が例外的に長いです。VESTA 3 のリリース以降、VESTA の利用者には VESTA 3 に関する論文 (Momma & Izumi, 2011) の方を引用するようお願いしているので、遅かれ早かれその論文が首位に立つと確信しています。

■ 2014 年 7 月 10 日(木) 催し二つの終了報告 & 秀丸エディタのバージョンアップ

あいちシンクロトロン光利用者研究会 (7月7日) と第13回ナノ構造研究所 材料計算セミナー (7月8日) は、お陰様でいずれも定員を超過する盛会となりました。中でも材料計算セミナーの方は同セミナー始まって以来という望外の集客数を達成したそうで、誇らしく感じました。ご聴講いただいた方々に感謝するとともに、参加登録をお断りせざるを得なかった方々にこの場でお詫びいたします。

私は種々のイベントにおける参加者数を自分の評価、影響力、知名度の尺度と見なし、常に重視しています。人気が一向に衰えないことが、自宅に引き籠もらずに活動するための駆動力となっている面も多分にあります。複数のスポンサーからのご支援を賜り、最近は無料ないしは低廉な参加費(学会主催などの場合)で登録できるよう努めております。スケジュールが許すようでしたら、私の講演・講義の聴講を通じ背中を押していただければ幸甚に存じます。

Windows 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境と DV-Xα 法計算支援環境の土台となっている秀丸エディタが v8.40 にバージョンアップしました。

■ 2014 年 7 月 11 日(金) CO ハイドレート中の一酸化炭素の不規則配置

Nature Communications に掲載された論文 "Encapsulation kinetics and dynamics of carbon monoxide in clathrate hydrate"(フリーアクセス)の概要が総合科学研究機構(CROSS) 東海事業センターの Web サイトに掲示されました:

太陽系外惑星の形成過程の理解に大きく前進!
〜 ガスハイドレード形成の研究に中性子粉末回折法で貢献 〜

非専門家にもわかりやすく解説しています。私は CROSS の客員研究員を兼務しているため、本広報活動に進んで協力しました。

■ 2014 年 7 月 23 日(水) RIETAN-FP v2.4 のリリース

RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルの Web ページで公開している Windows・OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルを更新しました(Windows_versions_20140723.zip と OS_X_versions_20140723.dmg)。RIETAN-FP が v2.4 にメジャーチェンジし、それに伴いひな形ファイル hoge.ins の後半におけるデータ入力の順序が激変しました。

この続きはブログ(8月2日)でお読みください。

■ 2014 年 8 月 7 日(木) VESTA v3.1.9 のリリース

VESTA v3.1.9を公開しました。マニュアルも改訂されています。"Powder Diffraction Pattern" の部分は徹底的に書き直しました。

Vector ダイアログボックスにおいて、結晶学的サイトあるいは個々の原子のいずれにもベクトル(貫通・非貫通)を付加できるようにしました。Bilbao crystallographic server の磁気構造データベース MAGNDATA (A collection of magnetic structures with transportable CIF-type files) から入手可能な mCIF フォーマットのファイルを直接読み込めます。いずれ磁気空間群データベースを組み込み、mCIF 形式で記録された磁気構造をただちに表示できるようにする予定です。

■ 2014 年 8 月 18 日(月) RIETAN-FP, lst2cif, VESTA の改訂

RIETAN-FP・VENUS システムの Web ページで公開している Windows・OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルを更新しました。最新アーカイブファイルは Windows_versions_20140818.zip と OS_X_versions_20140818.dmg です。

RIETAN-FP を v2.41 にマイナーチェンジしました。プロファイル関数として Pearson VII 関数を使うと "POLE AT 0 AND NEG INTEGERS" という意味不明のエラーメッセージが出力され、プログラムが終了してしまうという深刻なバグを解消しました。さらに RIETAN-FP v2.4X が出力した hoge.lst を CIF (Crystallographic Information File) に変換できるように lst2cif を修正しました。

OS X 用プログラムを64ビット CPU・OS 専用に限った結果、ディスクイメージファイルのサイズは 3.4 MB 減りました。32ビット CPU 機を使っているため32ビット版が是が非でも欲しいという方は私にご連絡ください。救いの手を差し伸べます。

■ 2014 年 8 月 19 日(火) Jedit X のアップデート

OS X 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境の基盤として使うテキストエディター Jedit X が Rev.2.40 にバージョンアップしました。OS X 10.10 (Yosemite) に対応しました。

なお同支援環境を利用するため新たに Jedit X を購入する場合は、必ずオリジナル版を選択してください。

■ 2014 年 8 月 25 日(月) VESTA の改訂

VESTA が早くも v3.2.1 にバージョンアップしました。二つのバグが修正されました。

OS X 10.8以降で VESTA の新バージョンを最初に使う際に留意すべきことについては、ブログエントリー「OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システムのインストール時に注意すべきこと」をお読みください。セキュリティーレベルを一時的に下げる方法が記されています。

■ 2014 年 8 月 26 日(火) Jedit X の最新版

OS X 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境の基盤に採用したテキストエディター Jedit X が Rev.2.41 にバージョンアップしました。

■ 2014 年 9 月 2 日(火) documents.zip のアップデート

RIETAN-FP・VENUS システムの Web ページで配付しているマニュアルのアーカイブファイル documents.zip を更新しました。

4つの PDF ファイル RIETAN-FP_manual.pdf, Readme_Win.pdf, Readme_Mac.pdf, Readme_scpt.pdf が改訂されています。RIETAN-FP_manual.pdf は265ページにまで膨張しました。

■ 2014 年 9 月 16 日(火) 秀丸エディタのバージョンアップ

Windows 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境と DV-Xα 法計算支援環境の土台となっている秀丸エディタが v8.41 にバージョンアップしました。

■ 2014 年 9 月 22 日(月) 二つのブログエントリーを更新

門馬綱一君が「結晶構造・電子/核密度・結晶外形等の三次元可視化システムの開発と鉱物学への応用」に関する業績により日本鉱物科学会応用鉱物科学賞を受賞したと聞き、「VESTA に関する論文の被引用数の年次変化」というブログエントリーを大幅に再編成・修正の上、そのニュースを追記しました。投稿の日付は9月20日に変えました。ついでに「VICS・VEND 秘話 ― 道楽の果て」中で、2005年当時の VENUS システムの全貌を紹介したレビュー

へのリンクを張っておきました。両エントリーと上記解説を併せ読むと、

膨大な時間と労力を道楽同然のプログラミングにつぎ込み、ゼロから VENUS システムを開発したにもかかわらず、手元不如意のためプログラマー(Ruben)のリストラを余儀なくされたが、転んでもタダでは起きずにしぶとく再編成とブラッシュアップを続行し、RIETAN-FP ともども驚異的な被引用数(7月2日参照)を稼いで NIMS に献上した。

という三部構成のサクセスストーリーを楽しめます。本来の業務からは脱線したものの、個人的趣味の産物が世のため人のためになりうることを見事に実証してみせたという、破天荒かつ脳天気な回想録となっています。

いずれもブログ選集に含まれています。暇なときに他のエントリーもぜひ目を通してみてください。

■ 2014 年 10 月 4 日(土) Jedit X のアップグレード

OS X 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境の基盤に採用したテキストエディター Jedit X が Rev.2.42 にバージョンアップしました。

この新バージョンから Mac App Store 版 Jedit X Plus または Jedit Standard の利用者であれば Web 版(オリジナル版)Jedit X Rev.2 をライセンス登録なしに利用できるようになりました。OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システムのインストーラは Web 版にだけ対応しているため、こうしたサービス向上は大きな朗報です。

■ 2014 年 10 月 9 日(木) BetterTouchTool の活用

過去三年余り、OS X のシステム環境設定「キーボード」で設定したキーボード・ショートカットが RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境で無効になってしまうという障害に苦しんできました。このたび幸運にも、BetterTouchTool の活用によりこのトラブルが雲散霧消することを見出しました。この事実に狂喜し、「OS X 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境のマクロメニュー項目にショートカットを割り当てる」というエントリーをブログに投稿しました。

TeXShop のタイプセットメニューの項目、BibTeX と MakeIndex にもそれぞれ ⌘-B と ⌘-I というショートカットを割り当てました。

以前は Menu Master で似たようなことができたのですが、このシェアウェアは OS X 10.7 以降には対応していません。これからは BetterTouchTool という救世主の庇護の下で生きて行きます。Mac ユーティリティに追加したのは言うまでもありません。

■ 2014 年 10 月 23 日(木) Jedit X のアップグレード

OS X 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境の基盤に採用したテキストエディター Jedit X が Rev.2.43 にバージョンアップしました。

■ 2014 年 10 月 25 日(土) Windows・OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システム配布ファイルの更新

RIETAN-FP・VENUS システムの Web ページで配付している Windows・OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システムのアーカイブファイルを更新しました(Windows 用配付ファイルは再アップロード)。ファイル名はそれぞれ Windows_versions_20141025.zip と OS_X_versions_20141025.dmg です。

MPF 用シェルスクリプト MPF_multi.command 中の文字列 "factors"(6つ)を "indices" に修正しただけです。RIETAN-FP は v2.41のままに留まっています。MPF 解析を実行しないのならアップデートする必要はありません。

ついでに報告しておきます。本日、VESTA に関する文献三つの累積被引用数が2,000を越し、2,013に達しました。「普及に弾みが付いた VESTA: 1,000 を超えた総被引用数」と題するエントリーを投稿したのは2012年12月14日でしたから、2年足らずで1,000回も引用されたことになります。License agreement 中の要請に応じ、律儀に引用してくださった方々に厚く御礼申し上げます。

■ 2014 年 11 月 11 日(火) 秀丸エディタと Jedit X のアップグレード

Windows 用 RIETAN-FP・VENUS 統合支援環境と DV-Xα 法計算支援環境の土台となっている秀丸エディタJedit X がそれぞれ v8.42 と v2.44 にバージョンアップしました。

■ 2014 年 11 月 12 日(水) RIETAN-FP v2.5 のお披露目セレモニー

12月15日(月)に名古屋工業大学(御器所地区)で開催される第7回結晶性萌芽材料 粉末回折研究会において

「外部プログラムとの連携を強化した RIETAN-FP」

というタイトルで、今年8回目の講演を行います。ふるってご参加ください。

この続きはブログ(11月23日)でお読みください。

■ 2014 年 11 月 28 日(金) RIETAN-FP 人気に下降の兆し無し

本日、RIETAN-2000/FP に関する文献二つ (Izumi & Ikeda, 2000; Izumi & Momma, 2007) の合計被引用数がちょうど 2,300 に達しました。

両論文の被引用数は2006年以来、200前後の一定値を保っています(「RIETAN vs. Z-Rietveld」参照)。2014年も最終的には約200となる見込みです。9年間も定常状態が持続しているのは賞賛に値すると自負しています。

■ 2014 年 12 月 2 日(火) NIMS 先端計測技術入門コースのお知らせ

文部科学省・科学技術人材育成費補助事業「科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業」の次世代研究者育成プログラムの一つとして「ナノテク キャリアアップ アライアンス」(Nanotech Career-up Alliance: Nanotech CUPAL)が選定されました。詳しくは「Nanotech CUPAL の発足」をご参照ください。

Nanotech CUPAL の活動の一環として、2015年3月24〜26日に物質・材料研究機構(千現地区)において「NIMS 先端計測技術入門コース」を催すことになりました。私は協力者(中性子回折の専門家)とともに25・26日の構造解析コース(粉末X線・中性子回折)の講義と実習を担当します。26日の実習には RIETAN-FP・VENUS システムを用います。

派遣元機関への申請書提出期限は12月10日です。年末の忙しい時期に恐縮ですが、参加希望者は手続きを急がれるようお願いいたします。

■ 2014 年 12 月 3 日(水) VENUS システムの今

昨日、MEM 解析プログラム Dysnomia の新バージョン v0.8 が公開されました。旧バージョンと異なり、パスワードは付けていません。Dysnomia v0.8には Limited-memory BFGS (L-BFGS) アルゴリズムにより MEM の厳密解を少ないメモリーで高速に求めるという強力な機能が追加されました。今後は Cambridge のアルゴリズムの代わりに L-BFGS アルゴリズムをお使いください。誰でも無料で使える Dysnomia v0.8 の出現により、情報エントロピー最大の解を導き出せない 0th-order single-pixel approximation (ZSPA) はもはや時代遅れのガラパゴス方法論に成り果てました。

11月12日の新着情報に記した通り、RIETAN-FP v2.5では ALBA による最大エントロピー・パターソン解析の実行と Dysnomia 用入力ファイル hoge.prf のひな形が出力できます。Dysnomia v0.8のリリースに伴い、急遽 hoge.prf を v0.8 互換ファイルに変更しました。

VESTA は依然として国際的な人気を博しており、国産結晶学関連ソフトウェアとしては前代未聞の驚異的な実績を挙げています。2006年〜2014年11月30日の間に発表された物質・材料研究機構発の全論文について、被引用数を CrossRef で調べたところ、VESTA 2の論文 (Momma & Izumi, 2008; DOI: 10.1107/S0021889808012016) が1位に、VESTA 3の論文 (Momma & Izumi, 2011; DOI: 10.1107/S0021889811038970) が3位にランクインしました。それぞれ1,207と607回引用されています。7月2日時点での調査結果ではそれぞれ1位と6位だったという事実は、VESTA 3に関する論文の引用が猛烈な勢いで増えていることを物語っています。遅かれ

■ 2014 年 12 月 16 日(火) 粉末回折研究会、無事終了

昨日の第7回結晶性萌芽材料 粉末回折研究会は56人の参加者を集め、盛会の内に終わりました。会告の掲示、会場の準備、懇談会の開催などで協力して頂いた福田功一郎先生と井田 隆先生に感謝します。

裏技 mcz における配色の由来まで言及しましたが、案の定、参加者を呆然とさせただけでした(笑)。

■ 2014 年 12 月 23 日(火) 「STAP細胞に関する難波紘二先生の辛辣なコメント」の更新停止

2月上旬以来、難波紘二広島大学名誉教授のメールマガジンから STAP 細胞に関するものをピックアップしてリンクを張り、自身の率直な感想も付したエントリー「STAP 細胞に関する難波紘二先生の辛辣なコメント」を延々と更新してきましたが、No. 127「STAP 細胞:エピローグ」を最後に凍結保存します。小保方晴子氏の検証実験失敗(=捏造確定)と理研退職をもって、その使命を終えたと判断しました。

一時は「STAP」や「STAP 細胞」を Google で検索すると、このエントリーが最初のページに表示されるほど、よく読まれていました。難波先生は STAP 細胞が脚光を浴びた直後から舌鋒鋭く疑問・問題点を実名で指摘され続けておられましたので、STAP 細胞の捏造、広報活動の暴走、理研幹部の当事者能力の無さを広く世に知らしめるのに貢献したと確信しています。とは言え、3月末頃までは難波先生の歯に衣着せぬ峻烈さに内心ビクビクしていました(笑)。

TBS の「報道特集」で本エントリーが集合知の代表例として紹介されるのを目の当たりにしたときは仰天しました。私は単に全難波発言をリストアップしたに過ぎませんから。

本エントリーにはなんと155ものコメントが寄せられました。レスポンスが皆無に等しい私のブログでは異例の反響でした。STAP 細胞の空騒ぎに対する関心の高さが窺えます。

■ 2014 年 12 月 26 日(金) RIETAN-FP v2.5 のリリース

RIETAN-FP v2.5 を含む Windows・OS X 用 RIETAN-FP・VENUS システムをアップロードしました。documents.zip 内の RIETAN-FP_manual.pdf も v2.5 に対応させるために改訂されています。

v2.5の新機能については、ブログ・エントリー「RIETAN-FP v2.5 のお披露目セレモニー」をもって代えさせていただきます。その冗長極まりないエントリーで全てを語り尽くしました。RIETAN-FP_manual.pdf 中の「多目的パターンフィッティング・システム RIETAN-FP の新機能について」の20節にも略述されています。